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October 15, 2005

パーキンソン病のくすり

パーキンソン病のお薬について(PART Ⅱ)

Q.パーキンソン病の治療に使われるお薬には、具体的にはどのようなものがありますか?

A.まず基本薬として使用されるのが、レボドパというドパミンの素になる物質です。この薬剤は脳内でドパミンに変換されて効果が現れると考えられています。何故ドパミンそのものを投与しないのかというと、ドパミンは血液―脳関門と呼ばれている部分(血管を介して脳に入ってくる物質を選別するいわば関所のような部分)を通過できず、効果が期待できないからです。副作用としては、食欲低下や吐気があらわれることがあります。最近はレボドパとカルビドパ、レボドパとベンセラシドといった他の物質を併せた配合剤もよく使われています。これらのお薬は先程の血液-脳関門を通過させやすくして、脳内により多くの薬効成分を送りこむことができるように工夫した薬剤です。
ドロキシドパはノルエピネフリンという神経伝達物質の素になる薬剤で血液-脳関門を通過し、レボドパですくみ足や無動(動作がゆっくりとなる)の改善が不十分な症状に使われます。ドパミン系神経と競合する神経を抑えることで効果があらわれると考えられています。血圧を上昇させる副作用が起こることが多いので、このような場合は直ちに医師、薬剤師にお知らせ下さい。
また、カベルゴリン、メシル酸ブロモクリプチン、メシル酸ペルコリド、塩酸タリペキソールなどはドパミン受容体作用薬と呼ばれ、ドパミンを受け取る鍵穴の部分増やすことで効果があらわれると考えられています。これらは、パーキンソン病だけでなく、乳汁分泌の抑制や一部の排卵障害に使用されることもあります。
それから、抗コリン薬と呼ばれる分類のプロフェナミン、ビペリデン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩酸メチキセン、塩酸ピロヘプチン、塩酸マザチコールなどは筋固縮と振戦に効果が高いといわれています。副作用としては口の渇きや、尿閉(尿がでにくくなる)、便秘などがあらわれる場合が多いです。

Q.他にはどのようなものがありますか?

A.モノアミンオキシダーゼB阻害剤といわれる塩酸セレギリンと呼ばれる薬剤は、レボドパと併用されます。このお薬は、ドパミンを分解する働きのある酵素を阻害してドパミンの量を増やすことで効果を発揮すると考えられています。マレイン酸フルボキサミンや塩酸ミルナシプラン、塩酸アミトリプチリンなどの一部の抗うつ薬との飲み合わせが良くない場合があるので、このようなお薬を服用中の方は、医師や薬剤師にお知らせ下さい。
そして、抗ウィルス薬の塩酸アマンタジンという薬剤もパーキンソン病によく使われています。ドパミン神経からのドパミン放出を促進させることによって効果があらわれると考えられています。このお薬で特徴的なのは、A型インフルエンザウィルス感染症や脳梗塞後遺症にも使われていることです。同じお薬でも色々な病気に使われています。薬局で薬剤師に病気について聞かれることがあるのは、このように様々な使い方のある薬の使いかたや効果について正しくお伝えするためでもあります。病院で医師に病気のことは聞いているから薬局で話す必要は無いという方が時々おられますが、適切にお薬を使用していただくためにも皆様のご協力を是非とも宜しくおねがいします。

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