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October 15, 2005

頻尿・尿失禁と前立腺肥大症のくすり

頻尿・尿失禁と前立腺肥大症のお薬について


Q.では頻尿や尿失禁に使われるお薬について教えてください。

A.まず頻尿、尿失禁に使われるものとして塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリンという薬剤があります。これらは膀胱の平滑筋という筋肉に作用して排尿障害を改善します。ただし緑内障の既往のある方は服用してはいけません。必ず医師にお伝えください。また気管支ぜんそくや消化器の痙攣を抑えるお薬の中に抗コリン薬というカテゴリーに分類されるものがあるのですが、そのような薬を服用中の方、それからうつ病の治療薬の中の三環系と呼ばれる分類に属する薬剤を服用中の方は、口渇、便秘などの作用が出るおそれがあり、慎重に投与する必要がありますので医師、薬剤師にお伝え下さい。また塩酸フラボキサートというお薬にも排尿回数を減らす作用があり、主に慢性前立腺炎や慢性膀胱炎に使用されます。

Q.前立腺肥大症とはどのような病気ですか?

A.前立腺肥大症は、尿道が狭くなることによって排尿困難や残尿感を主な症状とする疾患です。特に高齢者の男性はほとんどがこの病気になると言われています。

Q.治療に使われるお薬にはどのようなものがありますか?

A.酢酸クロルマジノンという薬剤があります。このお薬で特徴的なのは1日に50mg服用では前立腺肥大症に使われ、また1日に100mg服用では前立腺癌に使用されています。このように量によって使用目的が異なるお薬もありますので、服用する際には用法・用量を守り、医師・薬剤師の指示に従って正しく使用して下さい。(処方されている薬に限らず、市販の薬も含めて医薬品はその人の症状や年齢などを考えて選択されており、人にあげたり、勝手に量を調節して服用したりすることは大変危険なので絶対にやめて下さい。)

他にセルニチンポーレンエキスなどの植物エキス(数種類の花粉のエキスを混合したもの)を主成分とするお薬があり、前立腺肥大症の初期に残尿感や頻尿の改善に用いられます。
また、最近よく使われている塩酸タムスロシン、ナフトピジルといった薬があるのですが、これらは尿道や前立腺にあるα₁ 受容体という部分を遮断することによって効果があらわれ前立腺肥大症による排尿障害を改善すると考えられています。先程の塩酸タムスロシンというお薬は、もともと血圧を下げるお薬を研究・開発をしていたところ排尿障害に効果があることがわかり、前立腺肥大症の薬として発売されたという経緯があります。
ですので、前立腺肥大症、排尿障害のお薬として服用しても(血圧を下げる効果はもちろん無くなったわけではないので)副作用としてめまいやふらつきがあらわれることがありますので注意して下さい。また他に血圧を下げるお薬や利尿薬を服用されている方は降圧作用が増強される(血圧をさげる働きが強く出すぎて低血圧がおこる)場合があるので、必ず医師や薬剤師にその旨をお伝え下さい。

それから、排尿困難や頻尿に漢方薬を用いる場合があります。
排尿困難には八味地黄丸(ハチミジオウガン7)や牛車腎気丸(ゴシャジンキガン107)がよく使われます。
夜間頻尿には清心蓮子飲(セイシンレンシイン 111)を使用する場合があります。
腰の冷えを伴う頻尿には苓姜述甘湯(リョウキョウジュツカントウ 118)を使うこともあります。
ただし、漢方薬は漢方医学特有の(陰・陽 虚・実 表・裏 寒・熱 体質や体型、病態の時期)「証」といった考えかたにもとづいて薬を選択しなければなりません。ですからこの「証」が合わないと同じような症状の方でも全く効果があらわれない場合がありますので、漢方に詳しい医師や薬剤師の問診や診察を受けて適切なアドバイスをしてもらいながら使用するのが効果的です。

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